ありったけの愛を叫んで
車から降りて 大きすぎる黒い建物の大きなドアを開くと、軽く300人以上いそうなくらいの人口密度



その場の全員が立ち上がり、

目の前がカラフルになった


オレンジ、緑、ピンク、紫、、
中には2色、レインボーもいる
何色とか表現できない色も見える




「「「「「おかえりなさい」」」」」




いかにも男達って感じの重厚感のある声が
建物内に響いた







ガチガチに固まった私の手を取って朔夜が歩き出し、引きずられるようについて行く


「ザッ」という音とともに道ができて
階段が見えた


見られている

めちゃくちゃ見られている、、


ヤンキー達の道を通る途中、たくさんのカラフル頭の男達が 私と朔夜の繋がれた手を不思議そうに見ていた


絶対、なんで女が入ってくんだ とか
どこのどいつだ とか思われてる

"総長の女"なんて思われていたりするなら全力で否定したい


私は来たくて来たんじゃないって叫びたい




この繋がれた手を見てどれだけの人が誤解したんだろう

なんで手なんか繋いだんだろう…




そんな疑問の中見上げた斜め前を歩く男の背中は、堂々としていた



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