ありったけの愛を叫んで
その月に一度の貴重な時間。


それをおじさんは私のために使ってくれた


せっかくの休みの日、公園や遊園地、映画館に何度も連れて行ってくれた


どうしてか、私一人だけ


結翔も花音もいるのに、私一人だけ。


何故なのかは分からない。きっと両親をなくした私への優しさ。




家に帰ってきた日は必ず、結翔にも花音にも私にも "おみやげ" をくれた




でも、やっぱりいつも何故か、私の分は2人よりも少し多かった。特別だった。




2人がぬいぐるみを貰った時、私は大きな抱き枕を貰った


2人がテレビゲームのカセットを貰った時、私だけが新しいDSを貰った




きっと、それが気に入らなかったんだと思う




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