へたれアイドル卒業します アミュ恋1曲目
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お昼休みになりました。
恋ちゃんが作ってくれたお弁当を抱え、講堂に急ぐ。
雅くんは、私に相談したいことがあるだけ。
私なんて特別でも何でもない。
そんなこと、わかっているのに……
今朝、私に向けてくれた雅くんのキラキラ笑顔が、頭からはなれなくて。
トキメキを含んだ胸の鼓動は、朝からずっと飛び跳ね続けているこの状態に困惑してしまう。
相談って高校のことかな?
転校してきたばかりで、何かに困っているのかも。
恋の相談なんかされたら、凹んじゃうなぁ。
雅くんの好きな人の話を笑顔で聞けるほど、私のメンタルは強くないし……
そんなことを考えながら歩いていると、いつの間にか講堂の前についていた。