へたれアイドル卒業します アミュ恋1曲目
「明梨さ……俺のこと……嫌いなわけ?」
私をまっすぐに見つめる珀ちゃんの瞳が近すぎて、どこを見ていいかさえ分からない。
気まずくて横に視線をずらし、私は首を横に振った。
嫌いなわけないよ。
赤ちゃんの頃からずっと一緒で。
司会や親のことで辛いときも、そばにいてくれたのは珀ちゃんで。
感謝したいことだって、数えきれないほどある。
でも……
私は中学の時から、大好きでしょうがないの。
人を笑顔にするために全力を尽くす、心優しい雅くんのことを。