へたれアイドル卒業します アミュ恋1曲目

「もしかして
 好きって言ってくれたのも……
 嘘だった?」


 ふと明梨ちゃんを見ると、
 思いっきり唇を噛みしめながら
 震えている。
 必死に涙をこらえている。


 その顔を見たら
 怒りの色に染まっていた俺の心に
 少しだけ後悔の色が混ざった。



 俺、どうしたいわけ?

 明梨ちゃんをこんなに傷つけて。
 俺のこと、嫌いになって欲しいの?


 違うよね?
 珀斗くんと仲良くして欲しくないん
 だよね?

 ただ、俺だけに
 笑っていてほしいんだよね?


 自問自答して導いた
 明梨ちゃんへの想い。


 俺、他の男に渡したくないくらい
 明梨ちゃんのことが
 大好きでたまらない。
< 307 / 356 >

この作品をシェア

pagetop