へたれアイドル卒業します アミュ恋1曲目
「この前は勝手に写真アップして悪かったって。今度のお願いは、洋服着てとかじゃないから」
恋ちゃんが手の平を合わせて、悪かったってアピールしているけど……
顔が笑ってるし。
絶対に反省なんかしてない、この叔父さんは。
「お願いなんてムリ!恋ちゃんのお願いは、全部聞かないって決めたんだからね」
ぶつけるように強く言い放った私の言葉に、シュンと肩を落とした恋ちゃん。
その姿を見て心がぎゅんと痛む。
恋ちゃん、必殺技を使うのやめてよ。
そんな潤んだ瞳で見つめられたら、お願いを聞いてあげたくなっちゃう。
なっちゃうけど……
今は恋ちゃんと話したい気分じゃないの。
心に余裕がないの。
本当にごめん!
いじけるニャンコみたいに、シュンとしゃがみ込む恋ちゃんを無視。
私は階段を駆け上がり、2階の自分の部屋に逃げ込んだ。