へたれアイドル卒業します アミュ恋1曲目
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次の日の朝。
クラスの女子に頼まれて、いつもより30分早く高校に来た。
「明梨、おはよ」
「あっ、みんなおはよ」
4人の女子が手にしている物。
それは、ピンクの毛糸とかぎ針。
「私にも作れるかなぁ」
「難しそうだよね」
「でも作れたら絶対に可愛いよね」
不安とウキウキで頬を赤らめ、私の机の周りに集まって来た。
「今日はよろしくお願いします。|明梨先生」
「ちょっと先生はやめてよ。恥ずかしいから」
「アハハ~。文化祭までにクラスの全員分のシュシュを、作らないといけないからね。さっそく編み方教えて、明梨先生」
「だから、その呼び方は恥ずかしいってば!」