へたれアイドル卒業します アミュ恋1曲目
なんだ、それ?
俺をくすぐるような綾星の言葉に、違和感ありあり。
「ちょっと綾星。幼馴染に、よくそんな恥ずかしいこと言えるね」
「童話の王子様みたいな綺麗顔してさ、天使みたいに微笑んで、心をわし掴みにする歌声を披露したら、ライブに来たファンが雅を拝んで倒れるのも納得だなーって」
どどど……どうしちゃった?
「綾星って、いつもは俺のことそんなに褒めないじゃん」
「たまにはうちのセンター、褒めとこうかなって思って。ということで雅、頑張ってな」
「ん? 頑張るって?」
「それはもうじきわかるから。俺は面倒なことに巻き込まれるのは勘弁。だから帰る」
「えっ?」
「みやび王子、せいぜいがんばれよ~!!」