へたれアイドル卒業します アミュ恋1曲目
「それなら……別のお願いを……聞いてほしい……」
自信なさげな、途切れ途切れの声。
ふと雅くんを見ると、なぜか顔じゅうが真っ赤になっている。
ちょっと。
真っ赤な顔を隠すように、手で口元を覆うのはやめてくれないかな。
恥ずかしさが伝染して、私の頬が火照ってきちゃうから。
「二人だけの時は…明梨ちゃんって…呼んでも…いい?」
「……っ」
「中学の時みたいに」
ひぇぇぇぇぇ??!!
だから雅くん、その表情はやめてってば。
普段ファンに向ける、さわやかな笑顔と違いすぎ。
耳まで真っ赤になって。
恥ずかしそうに上目遣いで。
自信なさげに私を見つめてきて。
瞳がウルウルの、おねだりワンコみたい。
かっ……、、、可愛い……