へたれアイドル卒業します アミュ恋1曲目
私の心臓は、壊れたオモチャ化しちゃったらしい。
四方八方に飛び跳ねだして、収まる気配がない。
テレながらお願いされたら、ダメなんて言えないよ。
逆に思っちゃうんだから。
桃瀬さんじゃなくて、明梨ちゃんって呼んで欲しいって。
アミュレットの司会をしていた、あの頃みたいに。
「……いいよ。私の呼び方。なんでも」
「ほんと?」
素直になれない私の瞳をまっすぐに捉えて、恥ずかしそうに微笑んでくれた雅くん。
「すっごく楽しいよ。明梨ちゃんとまた、おしゃべりできて」
……照れ交じりの甘い声で囁いてくれた。
……明梨ちゃんって。
嬉しくなった私の心臓は、さらに激しく暴れだしてしまいました。