俺から逃げられると思うなよ
「あー、涼?」

「なんだ」

「お弁当と朝ご飯、作るの手伝って欲しいなーって」



暇そうな涼に私なりの提案をしてみたけど。



「面倒くさい」



なんて言われてしまった。


その面倒なことを毎日やっているのは、私ですけど!?

と、思ったけど、私は好きでやっているからなぁ。


そんなことを考えながら、冷蔵庫を開けて今日のメニューを考える。

今日は魚料理にしようかな……、と思って、魚を取り出すと。



「手伝うから、肉にしろ」



いつの間にか、涼が背後に立っていた。



「びっくりしたっ」



だけど、今、手伝うって言ってくれたよね!?

涼に手伝ってもらうことは初めてだから、嬉しくなって。



「じゃあ、お肉料理ね!」



そして、メニューを変更する私は単純だった。
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