俺から逃げられると思うなよ
予定では10時の電車に乗って海へ行くんだけど、彼らは待ちきれなかったようで、予定より早い電車を調べてくれていた。

しかも家事を積極的に手伝ってくれた。

いつもは、何もやらないのにね。

それだけ、みんな楽しみだったんだろう。


そう思うと嬉しかった。



私は新品の水着を袋から取り出す。

昨日、試着したので水着は体にフィットしている。

手際よく着替えることも出来た。


だけど、やっぱり露出部分が多いのが気になる。

迷ったけど、今日着てきたパーカーを水着の上に羽織る。

このパーカーは防水性ではないので、海に入るときは結局脱がなくちゃいけないんだけど……。

ビーチを歩くときだけでもパーカーを着ていたい。

大きめサイズのパーカーを着てきて良かった。



私は荷物をまとめて更衣室を出る。

指定された海の家に行くと、既に3人揃っていて。

海パン1枚で上着などを羽織っていない彼ら。

彼らの横を通る女の子たちは二度見して、頬を染めているし。


やっぱり彼らは誰から見てもかっこいいんだな。

最近は一緒に居るから、彼らの見た目とか気にしていなかったけど。

改めて実感させられる。
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