俺から逃げられると思うなよ
「……部屋の前に置いといて」

「ええっ!?」



思わず叫ぶ。

あのね、かわいい系男子くん。

その言い方だと、誤解されるよ?



「あとは、涼……。どうする?」



ほら。

了承を得た、と神崎くんは思っているよ。

神崎くんは涼に視線を向ける。



「まずい飯じゃなければ……。許してやんなくもねぇ」



涼まで!?

『女は嫌いだ』とか何とか言って、拒否しなさいよ!



「ってことで、茜。今日からよろしく」

「えええええ!?」



私は思いっきり叫びました。


どうやら。

私に拒否権はないようです。
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