俺から逃げられると思うなよ
そう思って、振り返れば、呆れた表情の超絶イケメンくんがいた。

思わず見惚れてしまう。



「かっこ――、」



キーン コーン カーン コーン。

予鈴が鳴る。


『かっこいい』と呟きそうになった言葉をさえぎる予鈴。


ん?

予鈴って……。


授業に遅れる!



私は、目の前の超絶イケメンくんに一礼をしてから、階段をのぼる。

結局、購買で買ったパンを食べることが出来なかった。

だけど、超絶イケメンくんをガラの悪い男たちから守れたから良しとしよう!


そう思いながら、自分の教室を目指す。

目指すんだけど。

なぜか私の後ろをついてくる、超絶イケメンくん。


なんでついてくるの!?


私は歩くペースを早める。



本当は走りたいところだけど、廊下は走っちゃだめだからね!
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