俺から逃げられると思うなよ
「教室に入りなよ。“転校生”」



その場に突っ立っていた私は、教室に入る。

窓際の1番後ろにある自分の席を目指すけど。

それでもついてくる、彼。


なんなの。

なんなの。


私が自分の席に座ると、超絶イケメンくんは、当たり前のように隣の席に座る。



「なに? 視線が痛いんだけど」



彼の謎な行動を見ていました。

とは、言えず。



「なんでもありません」



諦めて引き出しから、数学の教科書を取り出した。



「次の授業。古典だよ」



隣から、イケメンボイスが聞こえる。

顔も良ければ、声もいいのね。


って。

次の授業、数学じゃないの!?

恥ずかしいっ!


私は慌てて、数学の教科書と古典の教科書を変える。
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