ヤンデレ歌い手たちにストーカーされていた件について

「……ぐ、具体的にどんなことをしたんですか？」

「知りたい？教えてやるよ」

妖艶に微笑みながら羽白が言う。それは音羽をパニックに陥らせるものだった。

「まず最初に君のことを一から全部調べて、家の合鍵を作って、家の中に監視カメラと盗聴器いくつも仕掛けた。あ、トイレとお風呂はつけてないよ。そんで変な虫が寄り付かないように、音羽が出かけた時には誰かが必ず君のことを見守っていたかな」

「なっ……！」

開いた口が塞がらない。音羽は「犯罪です！やめてください！」と言おうとしたが、それはれだによって阻止された。

「音羽ちゃん！ずっと前から言いたかったけど、ちゃんと夜ご飯食べないとダメ！料理できるのにサラダとスープしか食べないから心配。お肉なんてほとんど食べないし……」

「えっ？」

次にリギルが言った。

「音羽、歌ってみたで威風堂々の動画を作ってる途中でしょ。あんなエッチな歌はダメ。今すぐ別の曲にして。あと前に合コンに参加してたよね？人数合わせとはいえ、あんなところに行くのは禁止ね！」