凌玖先輩から逃れられない

驚きのあまりそれを素直に伝えると


「あのね、イケメン好きは認めるけど、大事なのは沙耶ちんの気持ちでしょ?」


呆れながらもしっかりと言葉にしてくれたから、やっぱり真綾ちゃん面倒見がいいお姉ちゃんだ。



「……なんでこんなわたしのこと好きなんだろう」

「え、もしかして気づいてないの?
沙耶ちん結構モテてるよ?」

「え」



唐突な発言に目をパチクリする。


こんな平凡女がモテるわけないじゃない。

真綾ちゃん、わたしと一緒にいすぎて目がおかしくなったの……?



「顔は普通だけどさ、努力家だし、優しいし、明るいし……それに初心(うぶ)すぎるもんね!」

「褒めてるの?」



顔は普通って思いっきり言われてるんだけど。



「可愛いって言ってるの!だって中学の時にさ……「ああー!言わないで!」



好きでもない男子と不意に手がぶつかってドキドキしたって真剣に相談したこと、言おうとしてないよね……っ


確かに「手ぶつかっちゃったよぉ……」って真綾ちゃんに真っ赤な顔で言っちゃったけども!

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