凌玖先輩から逃れられない
あれから廊下を歩くたび
「あれが会長様の本命の方?」
と好奇や嫉妬の目を向けられ、
教室に入るなり
「昨日告白されたって真でございますか!?」
と質問攻めされ、
放課後になる頃には疲労が通常の5割増でやってきた。
「もう、勘弁してくれ……」
だけど、まだ呼び出しをくらってないだけマシかな。
なんて初日にして鋼の心臓を手に入れた気がする。
とはいっても、肝心の会長にまだ会えてない。
会長も今頃わたしと同じように記者会見状態になってるのかな……。
ご愁傷様です、と心で労うと校門のところに人だかりが見えた。
一体なんだだろう……?