凌玖先輩から逃れられない
男子ではなく女子がほとんどなのはどうしてだろう。
「ヤバい、めちゃくちゃイケメンなんだけど!」
「壁に寄りかかって腕時計で確認する姿が麗しいわ!」
「撮るわよ。貴重すぎる」
女子達が顔を赤らめてパシャパシャとスマホでそのイケメンを盗撮してる。
そんなイケメンな人がいるの……?
興味でそそられ、スマホを向けた先を見てみると
おっとこれは大変。
我らが生徒会長ではないか。
「いた」
そしてバチっと目が合うと、会長は微笑んでわたしの方へ近寄った。
……え、え!?
わたしの方に来るの……!?
「一緒に帰ろうと思って待っていたんだ」
どんな顔すればいいの……!?
助けて真綾ちゃん……っ
しまいにはここにいない真綾ちゃんに助けを求めてしまう。