凌玖先輩から逃れられない
先輩、大好きです
テストも無事に終わり、結果が返される。
「3位……さすが真綾ちゃん」
成績上位の人は廊下に名前を貼り出され、わたし達はそれを見に行ったわけなんだけど……
「ふっふっふっ!もっと褒めてもいいのよ〜!」
「うん。本当、すごーいすごーい!」
「でしょでしょ?」
得意満面で自慢する真綾ちゃん。
総合3位は本当に自慢できる順位だから、真綾ちゃんを褒めちぎってなだめる。
テストが終わると真綾ちゃんを褒めるというのはいつものこと。
大変素晴らしい成績であるのには変わりないけど、これも慣れてしまった。
メリハリのない褒め言葉になってしまうのは許してほしい。
「でも沙耶ちんもいつもよりいいじゃん!」
「凌玖先輩のおかげだよ」
「うっひょ〜!凌玖先輩か〜!
もう付き合ったりしてるの?」
「もう!変なこと言わないで早く戻ろう!」