君の、その手に残る「愛」がどうか、温かいモノでありますように
た、確かに・・・・。
私は鞄から、金時計を取り出します。
磨き上げた訳でもないのに、
決して色褪せない、美しい時計。
「その針は今も、止まったまま」
「う~ん?なんなんだろ?
危険な物じゃないし····。」
危険物ではない。
でも、動かないから、役に立つ訳じゃない。
ネコに持ってかれちゃうような代物・・・・。
時那くんの言葉も気になるし・・・・。
いったい・・・・?
と、私が思考を巡らせていると。
ひょい。
手から、ホナツが持って行ってしまいます。
「綺麗~!ただの小道具みたい・・・・。
確かに、陽はこうゆうのは持ってないよね。」
キリへとパス。
じっと見つめるキリ。
「····まるで、噂の「時計屋」の時計。
みたいだ。」