君の、その手に残る「愛」がどうか、温かいモノでありますように
キリが、少し間を置いて口を開く。
キリの考える時の癖。
いいと思う。
少し、陰った気持ちが落ち着く。
「ようちゃんは、聞いたことないかな?
人は死んだら、たったひとつ。
「銀の海中時計」を落としていくって話。」
思わず、お茶を飲むのをやめる。
「銀の海中時計?」
・・・・海中時計。
すると、ホナツがビシリ!と
私へ箸を向ける。
「その人の人生の全てが記録されてるん
だって!!」
「いわゆる、僕たちの記憶を具現化させた
形らしいよ。」
キリがホナツに付け足します。