君の、その手に残る「愛」がどうか、温かいモノでありますように

彼の形のよい片手が、
私の後頭部にそっと触れ。

流れる様に、私の頬へ添えられます。

ドキリ。

私は今日、何度目とも知れない。
頬へと熱が集まるのを感じながら、考える。

・・・・時那くん。
まるで、人懐っこいネコみたい。

大袈裟でなく。ただ静かに。
人を大切に思ってる。

「····私、守られるの苦手なんだ!
だから、勝手に体が動いただけだから!
君が無事でよかった!!」

私は、その姿を見て。
なぜだかその時できる、1番の笑みを浮かべ、
そう、答えました。







< 38 / 42 >

この作品をシェア

pagetop