アテナ・イェーガー〜ダンス、のちにキス〜
ネイサンが飲み物とスイーツを決めると、ナタリーもニコニコしながら決める。ロネも決めたのだが、アテナはどうすればいいのかわからないと言いたげな顔だった。

「アテナ、どうしたの?」

ロネが訊ねると、アテナは「どうしたらいいかわからない」とメニューを見つめる。メニューにはアテナにロネが食べさせたことがないスイーツもたくさんある。そのため、アテナは何を食べればいいのかわからないのだ。

「俺のオススメはフルーツタルトかな。すごくおいしいよ!」

「……フルーツタルト……」

アテナは何度も繰り返し言い、「それにする」と微笑んだ。ロネも「きっと気にいるよ」と言いながらチーズケーキを注文する。

カフェの中は比較的空いていたためか、ロネたちが思うより早くスイーツと飲み物は運ばれてきた。ナタリーが「おいしそう!」と笑い、ネイサンは早速コーヒーを楽しみ始める。

「いただきます」

ロネが手を合わせると、アテナも同じように「いただきます」と言う。そして恐る恐るタルトを口に入れた。
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