可憐な可愛いお姫様


そう思うと、自然に涙が溢れた




ガチャ


「なーんで泣いてるの?」


食事をもって男が入ってきた


「グスっ、家に、っ帰りたいっ!!」


ドカッ!


「ごほっ、ごほっ!」

痛い、苦しいっ


「何回言わせたら分かるの?

君は僕から逃げられないんだよ?」



あぁ、分かってたんだ、




もう諦めるしかないってことくらい……





「これ、はい、たーべて?」



「ゴホッゴホッ、いら、っないっ!」


私は、監禁された日から、なんにも口にしてない

口に含んだのは発作止めの薬と水くらい


薬はいつも持ち歩いてたから持ってたし、


最低限、水はいつも側に置いてあったから

でも、薬はもうだいぶ前に切れた


いつもは、そんなにすぐ減らないはずなのにこの男に無理やり、体を触られたり、殴られたり蹴られたりされたせいで
薬が前よりも早くに切れてしまった

吸入器も持ってなかったから、これ以上発作が出ると、本当にやばいっ、
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