濃厚接触、したい
課長が席を立ち、画面から消えた。
……のはいい。

「あとで遊んでやるから、仕事の邪魔をしないの!」

「ワン、ワン!」

「お部屋の外に出てなさい!」

「ワン、ワン、ワン!」

……あのー、袴田課長?
画面を切っているつもりなんでしょうが、ワンちゃんと追いかけっこしているの、丸見えですよー。

「……待たせた」

少しして再び現れた課長は、若干息が上がっていた。
おお、さらにセクシーさに拍車がかかって、鼻血吹きそうなんだけど!

――ダン!

思わず、堪らなくなって机を叩いていた。

「ん?
なんの音だ?」

「あー、すみません。
ちょっとカップが倒れたみたいで」
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