インスピレーションを信じて
「ありがとう。私 務のこと 好きだから。すごく 嬉しいけど。」
「けど…?」
「結婚とか。急すぎて。全然 考えてなかったから。」
やっと 務を好きだってことに
気付いたばかりなのに。
「今すぐ 結婚するってことじゃないよ。そういう気持ちで これから 付き合いたいんだ。」
「私 東京にいるんだよ?いいの?」
「まず 肉 食べようよ。」
務は 網の上に お肉を乗せる。
「務の家って 大変な家なんじゃないの? 私 何も知らなくて。」
「それでいいんだ。レーナが 俺を 好きって言ってくれるなら。結婚するのは 先だとしても。」
私 今 すごいこと 言われている?
私の人生 今 動き始めている?
甘いときめきが 大きな不安に包まれて。
恋愛さえも うまくできない私なのに。