インスピレーションを信じて

デートなのに まるで旅行みたいな 

贅沢な部屋に 案内されて。

レストランに向かうと 

食事は クリスマスなのに 海鮮の懐石。


「部屋の 露天風呂、一緒に入ろうね。」

務は 罪のない目で 言うから

「ヤダ。恥ずかしいよ。」

私は 贅沢を咎めることを 忘れてしまう。

「大丈夫。星が 綺麗に見えるよ。」


務は 甘い目で 私を見つめる。

頬も 身体も キューンと熱くなる私。


「レーナ。もう酔ったの? 真っ赤だよ。」

まだ シャンパンを一口 飲んだだけなのに。


「務が 変な事 言うから。」

小さく 務を責める私。


「俺に 酔ったのか?」

そう言って 務は お刺身を一切れ

私の口に 運んでくれた。



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