インスピレーションを信じて
案内されたリビングも 物がたくさんあって。
豪邸のはずなのに 生活感がむき出しで。
心地よい 散らかり具合が
私を 安心させてくれる。
お義母さんも 全然 澄ましてなくて。
おっとりした 大らかな雰囲気で。
第一印象って すごく大事だと思う。
これから 家族になるだろう人だから。
私は 務のご両親に 心から安心していた。
私のことを 少し話して。
お義父さんに 聞かれたような
簡単な 身元調査。
「感じの良い方で 安心したわ。」
ちょっと天然な お義母さんの言葉に
「それは レーナのせりふだろう。」
と務は ツッコミを入れた。
務のご両親だから。
私は 務を信じたのだから。
ご両親のことも 信じよう。
私は 素直な気持ちで
務に笑顔を 向けた。