インスピレーションを信じて
務のご両親に会ったり 今日は 緊張したから。
その反動も 手伝って 涙が止められない。
務は そっと私の背中を撫でて。
「すっかり甘えん坊に なったな。レーナ。」
なんて 頭の上で言う。
やっと 落ち着いて 顔を上げて。
「私 ずっと しっかり者だったんだよ?」
務の顔を見て 言ったけれど。
私の瞼に残る涙を 務は指で拭いながら
「ホントのレーナは 甘えん坊なのに。ずっと我慢して。頑張ってきたから。これからは 俺に任せろ。俺が レーナを 守ってやるからな。」
私に おでこをくっ付けて 務は言う。
「務 頼れる?」
甘くて 幸せで 嬉しくて。
精一杯 強がって 言ってみたけれど。
「もう 頼りきってるくせに。」
と務は 私の鼻をつまんだ。