インスピレーションを信じて
最後の一週間 頑張って 仕事をする私。
キツいと思ったことも たくさんあったけど。
辞めるって決めたら それさえも 懐かしい。
その間に 務は 新居を整えてくれていた。
一緒に選べない私を 気使って。
家具やカーテンを 買う前に
写真を送信して 私の意見を聞いてくれる。
『 29日に 全部 搬入できるから。俺 30日の夜 そっちに行くね。』
『 私の物も だいぶ片付けたよ。あとは 大きい物を 処分するだけかな。』
狭い部屋だから たいした量では ないけれど。
大学生の時から ずっと住んでいるから。
それなりに 物が増えていた。
『 レーナ。東京離れるの 寂しいだろう?』
『 そんなことないよ。務のそばに 行けるから。』
『 田舎は不便だよ。レーナ 大丈夫かな。』
『 私 田舎生まれだもん。大丈夫だよ。』
『 まあ 寂しいとか 思わせないくらい 俺が 尽くしてやるよ レーナに。』
『 何それー。』
まもなく始まる 2人の生活。
もちろん 不安もあるけど。
それ以上に 私は 務と一緒にいたい。