俺のボディガードは陰陽師。~第二幕・幸福論~

俺的には、ただ何となく知られたくないから隠そっか?ぐらいの軽い気持ちでいたけど。

実は、これ。

勘違いされないためにも、気を遣わなければいけなかった部分で。



なずなに勘違いされる…!



ふとなずなと目が合う。

再びギクッとしてしまい、さりげなく目を逸らしてしまった。

気まずい…。



俺…今、何て思われてんだろう。

何?この罪悪感でいっぱいなの。

余計なことを敢えて言わなかっただけなのに。

あわわわ…。



(終わった…)



もう、抜け殻だ。






…しかし。



今の秘密暴露で、俺は軽くオワタが。

この件の解決は終わっちゃいない。




「………」


なずなは真顔のまま、無言で。

そのペンギン様のぬいぐるみを見つめる。


…いや、今度は。

その向こうにいる薫をじっと見つめてる…?



しばらく無言で、沈黙が続く。



「あ、あの…?」



沈黙で見つめ続けられていることに、耐えられなくなったのか、薫がなずなの顔色を伺って声を掛けていた。

しかし、同時になずなはそれを手をだして制止する。



「…しっ。聞こえない」


< 119 / 503 >

この作品をシェア

pagetop