俺のボディガードは陰陽師。~第二幕・幸福論~
結局、腹が空いたので俺も同じランチセットを注文する。
なずなと一緒にご飯か。
久々…。
…と、いうよか。
外で二人で飯って、初めてじゃないか?
積丹の寿司屋は忠晴と三人だったし。
カフェで二人でランチ。
なんか…デートみたいだ。
(あぁ…)
偶然出来上がったそのおいしいシチュエーションに、うっとりしてしまう。
ポヤーンと良い気分に浸ってしまった。
「おいおい何うっとりしてんだ。まさかもうハンバーグ食べたつもりでいる?…もう満足なら、私がもらう!」
「は?…や、やらねーし!どこまで肉に貪欲なんだ!」
「このストイックさが私の強さの秘密だ!」
ったく。まだ出てきてもないのに。
肉にはとことん意地汚い。
だけど…。
横目でヤツをチラッと見る。
「ハンバーグうまうまー」
ニコニコしながらハンバーグを頬張るなずなを見ていると。
すごい可愛いと、思ってしまった…。
肘をついて、その姿を眺めているが。
可愛くてキュンとするのか、ほっこりするのかわからないけど。
こういうの、何かいいな…。
と、思えて嬉しくなってしまう。