俺のボディガードは陰陽師。~第二幕・幸福論~
だが、ヤツは。



「…何でもない。気にすんな」

「…は?」

「今のこと。何でもない。ただバチッと静電気起きただけ」

「は…」



バチッと静電気…あ、あぁ。

今の異次元的現象のことか。

キスのことではなく…。

キスのことではなく…!



何だか頭がこんがらがってきた。

い、いや…今の異次元的現象について問いかけたが。

今のキスについても説明してほしいワケで…。

いや、これについても聞いた方がいいか?

いや、聞いてもいいのかな?

いや、聞く権利あるでしょ。不意討ちで俺の唇奪っといて…いや、俺の唇奪うとか、何かキモいな。

いや、聞くのに勇気いりますけど。

いや、でも聞かねば。どういうつもり?なんて。

いや、もしかして…だなんて、ちょっと浮わついちゃう。

いや、いやいや、そんな期待持っちゃって、返ってきた答えがさっきみたいにズドーン!と、どん底に突き落とされてオワタらどうするんだ。俺、今度こそ再起不能だ。



(……)



…ああぁぁっ!

いやいやいやいや、女々しいわ!


脳内、紛糾物語カーニバル!


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