俺のボディガードは陰陽師。~第二幕・幸福論~
「なるほどって何ですか…?」
「手に取ったらショートした。そして、御札でそれを拾い上げた。ってことは…つまりね、そのアボカドの皮?は、なずちゃんの指に流れている霊気に反応した、と俺は見る」
「指に流れている霊気…?」
「陰陽師さんって、俺達一般人よりも多くの霊気が体内を駆け巡ってるんだ。ニュートラルで放出している霊気の量も多い」
「はぁ…」
「…そして!そのなずちゃんの霊気に反応してショートしたってことは!…そのアボカドの皮、恐らく微量の障気、もしくは妖気を持っていたんじゃないかな…」
「え…」
障気、妖気…?
さっきのアボカドの皮に?
…障気とは、ざっくりとした悪い気の流れ。
妖気とは、妖怪の類が持つ気の流れ…と、なずなからお泊まり会の際に聞いたことがある。
そんな悪いモノが、あのアボカドの皮に?
そして…そんなものが、俺の口の中に?
何で、口の中に入ったんだろ。