俺のボディガードは陰陽師。~第二幕・幸福論~
「あー!羨ましいなコンチクショー!」
至近距離で急に怒鳴られてビビる。
顔を上げると、いつの間にかチカが目の前にいて、口を尖らせていた。
「は?チカ、今の…!」
「見てたぜ見てたぜー?エロナウイルス感染者が現れた!ってな?」
「羨ましいって…」
「何か、三学期始まってから、伶士のコクられ現場ばかり見るな、俺」
「いや、お友達になろうって」
「…あほかおまえは!お友達からカノジョに昇格したいのでよろしくお願いいたしますだろ?下心丸出しのお友達!おまえは天然か!」
「いや、それはわかってるよ。俺、天然じゃないし」
「…まあ、いいや。七組に遊びに行こうと思って出てきたんだ。颯太とか陣内いる?」
「いるよ」
「おし!じゃあ行こうぜ?心の友よ」
散々八つ当たりの後、ジャイアニズム丸出しのチカは、肩に手を回して俺を教室につれていく。
ったく。
羨ましい羨ましいとか言ってるけどさ。
俺には好きな人がいるから、ぶっちゃけ困るんだよ。
そんな嫉妬丸出しされてもさ。
そんな、悋気の炎は絶えることなく。
俺の心の中にだって、実は…。
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mission 3
傍焼のチョコレートディスコ
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