俺のボディガードは陰陽師。~第二幕・幸福論~
…咲哉さんから聞いたことがある。
菩提さんの事務所の所在地は、菩提さんの自宅で。
事務所そのものは構えていない。
社員とは専らメールでやり取りしていて、顔を合わせる必要がある場合は、このカフェを使うという。
このペンタグラムのオーナーは、陰陽師の仕事に理解がある人で。
その陰陽師さんたちを手助けするその一環として、わざわざこのカフェを作ったというのだ。
だから、クライアントさんと顔を合わせる際も、このカフェで打ち合わせをするか、自ら現場へ出向くらしい。
「…時に、伶士くん」
「は、はいっ」
改まった口調で問いかけられると、背筋が更にピンとなり、もう棒のようだ。
「…変わりはない?」
「あ…はいっ」
「…そう?ならいいんだ?」
「はぁ…」
「何かあったら、連絡してきてね?」
「はい…」と、返事をしながらも、その意味を深く考えてしまう。
何かあったら…って、例えばどういうこと?
俺を襲った悪霊、親父の愛人だった人はもう成仏したはずなのに。
菩提さんの事務所の所在地は、菩提さんの自宅で。
事務所そのものは構えていない。
社員とは専らメールでやり取りしていて、顔を合わせる必要がある場合は、このカフェを使うという。
このペンタグラムのオーナーは、陰陽師の仕事に理解がある人で。
その陰陽師さんたちを手助けするその一環として、わざわざこのカフェを作ったというのだ。
だから、クライアントさんと顔を合わせる際も、このカフェで打ち合わせをするか、自ら現場へ出向くらしい。
「…時に、伶士くん」
「は、はいっ」
改まった口調で問いかけられると、背筋が更にピンとなり、もう棒のようだ。
「…変わりはない?」
「あ…はいっ」
「…そう?ならいいんだ?」
「はぁ…」
「何かあったら、連絡してきてね?」
「はい…」と、返事をしながらも、その意味を深く考えてしまう。
何かあったら…って、例えばどういうこと?
俺を襲った悪霊、親父の愛人だった人はもう成仏したはずなのに。