俺のボディガードは陰陽師。~第二幕・幸福論~
え…それ、もしや。
待ち合わせ?…まさかっ!
まさかまさかの、そのまさか。
辺りを見回していたなずなが、一点見つめて動きを止めた。
途端に、手をぶんぶんと振っていて。
嬉しそうに…!
「おーい!ここ!」
「悪い悪い!待った?」
「今来たとこ!」
(えっ…!)
その特徴ある声は、忘れもしない。
昨日のイケボ…!
…それは、見るべきだったのかどうなのか、わからない。
気配を感じて、思わず柱の裏に隠れる。
すると、なずなのもとへ一人の男が駆け寄っていた。
…しかし、それは頭上にアルミ製のタライが落ちてきたかのような衝撃を受ける。
イケボの持ち主の姿を見て、真っ青になった。
マジか…!