俺のボディガードは陰陽師。~第二幕・幸福論~
柱の陰に身を隠したまま、二人一緒にいる姿をしっかり凝視する。

何とも言えない敵対心が込み上げてきて、腸煮えくり返る寸前だ。



そこにいるのは、俺だったはずなのに…!



イケメンだか何だか知らねえが。

髪の色も明るいし、そんな派手なチャラついた格好しやがって。

見た目からして、どうせチャラ男なんだろ。パリピー!とかポンポン言う人種なんだろ。



そんなヤツが俺の代理…許されない!



柱の陰から、睨みを飛ばす。

じっとりとした怒りのオーラを抱えて。



それにしても、二人で何処へ行くんだ?

なずなは、俺を連れて…どこへ行く予定だったのか。



気になる。



「…じゃあ、早速行くか」

「うん。今日はよろしくー」



そう言って、二人は移動を始める。

壱丸デパートの中へと体が向いていた。

…あっ!行ってしまう!



二人きりで何処かへ。

そのことに無性に腹が立った。



そんな怒りの本能を腹にこさえて、俺も柱の陰からそろっと出る。

距離を置いて、素知らぬ顔で歩きながら二人の後を追うことにした。



ザ・尾行。


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