俺のボディガードは陰陽師。~第二幕・幸福論~
すると、美森はふふんと笑い、何故かドヤ顔だ。

すげームカつく。



美森を構っていたら、いつの間にターゲットたちは遠くへ離れていった。

それに気付いて慌てて追いかける。



すると、エレベーター前に行列が出来ているのに気付いた。

規制線の中に、男女一組になって列を作っている。

そんなに長蛇でもない。



人混み掻き分けて何とか追い付いたが。

二人はその列の最後尾付近にいて、ピンクとブラウンのコスチュームともいえるワンピースを着た従業員から、カードを貰って列に並んでいた。

列に並んだ?

この予定の目的…これ?



従業員が声を張って辺りに呼び掛けている。



「カップル限定チョコレートディスコの受付はこちらでーす!受付を済ませてカードを受け取ってから並んでくださーい!」



カップル限定、チョコレートディスコ…?

あの…催事か?



二人が並んでいる群衆の列と、呼び掛けている従業員を交互に見てしまう。



なずな。

おまえ、これに行きたかったの…?



「…伶士、行くよっ!」

「は?…あ、おい!」



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