俺のボディガードは陰陽師。~第二幕・幸福論~
美森にグッと手を引っ張られて、強引に連れていかれる。

「私達にも入場券くださーい!」と、従業員に声を掛け、カードを受け取り列の最後尾にグイグイと引っ張って連れていかれた。



「み、美森っ」

「私達も行くよ!」

「え…」

「あの二人を追いかけるんでしょ?私達も入るよ!チョコの催事!」

「えぇっ!」



あの二人を追いかけて、俺達もカップルの催事に…?



「ほらほら。あの二人がどうなってんのか気になるんでしょー?…なずぽよカレシいないって話だしねー。どうなんだかこりゃ」

「……」

それは…付き合ってないと思う。

だって、このイベントに最初に誘われるであろう人物は俺だったのだから。

「で、偶然装おって二人の間に割り込んで邪魔しに行くんでしょ?『お二人、どういう関係なんですか?俺はこいつが好きなんすけど!』みたいな?ねぇ?…きゃー!」

「………」

そんな、少女マンガみたいな展開…。

面白がられているのは、気のせいですか…。



「よし!こうなったらもう、イケイケゴーゴーで戦おう!伶士、ファイト!」

「………」



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