俺のボディガードは陰陽師。~第二幕・幸福論~
「はぁっ?!こ、これこそこんな粒3つで2000円致しますわよ?!」

「いいよ。母さんのカードで買うし」

「えええっ!」



商品頼んで、財布からカードを出してお会計をしながら、先ほどのことを思い出す。



俺…追いかけてその上を行くのに。

こんな尾行だとか、怒ってんの。

だっせぇよな。



店員さんから受け取った可愛らしいデザインの紙袋を、美森に渡す。

「えー!本当にいいの?!こんな高価なもの!」

「って言いながら、手出てるぞ。いい。今日のお詫び」

「お詫びって、さすがセレブ…はっ!」

そう言いながら紙袋を受け取る美森だが、ハッと我に返った顔を見せている。

忙しいヤツ。



「ち、ち、ちょっと、伶士!なずぽよは?追わなくていいの?!あぁっ!」



ここで、ようやく思い出したか。

遅いぞ。



当初の目的を忘れていたことに、急に焦り出す美森。

辺りを騒がしくキョロキョロと見回している。



「探そうっ!…探そっ!」

「…もう、いいよ」

「え…えええ!何で?!諦めちゃうの?!」



…諦めるとか、そんなんではない。



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