俺のボディガードは陰陽師。~第二幕・幸福論~
「だって…後つけるとか、だっせぇだろ」



嫉妬心丸出しで二人の行く末を尾行するなんだ、単にダサい。

ドーンと構えてない自分、カッコ悪い。

ただ、そう思っただけだ。



そんな行き違った、食い違ったでギャーギャー喚いて、怒って。

怒り丸出しで尾行する俺。



そんな女々しい男、好きになって貰えると思うか?

俺は…嫌だ。



「だっせぇって、そんな…」

「いいんだ。おまえもチョコ買ったし、もう帰るぞ」

「ええぇぇ…」



美森は不服そうな声を漏らすが。

「ほら」と、帰りを促す。



今回のことは、来週学校で話せばいい。

もう、いいんだ。



結果がどうであれ、動じない。

ドーンと構える。

俺のこの挑戦は、まだ始まったばかりなのだから。



そうでなくちゃ…ヤツの上には行けない。



「もぉー。別っにいいじゃーん。好きで好きで君をどこまでも追いかける!でさー?私はそっちの方が愛感じるなー」

「何言ってんだよ。見方によりゃストーカーだぞ。犯罪だぞ!」

「やー!情熱的なのがいいー!」



< 255 / 503 >

この作品をシェア

pagetop