俺のボディガードは陰陽師。~第二幕・幸福論~
どこへ行ったのか憶測をつけながら、辺りを見回す。

しかし、イケイケゴーゴー女は、近くの警備員さんに話し掛けていた。



「すみません!…今入ってきた二人、どこへ行きましたか?私達、仲間の者です!」



仲間の者って…。



しかし、美森のちょっとしたあやに、警備員さんはすぐに反応した。



「そうでしたか!…こちらです!どうぞ!」



へ…?

本当に、案内してくれちゃう系なの?



そして、急ぎ足で向かう中、警備員さんは少し雑談をこぼす。



「どうやら、この階の倉庫にいたみたいなんです。…こちらです!」



倉庫にいた?…何が?



だが、美森はその話の内容に特にツッコミも入れず「了解です!」と吠えている。

テキトーか。



(まさか…)



次々と倒れる人。

どんよりとした天井。

変な違和感。

そして…さっきのオーラが天井に吸い込まれる不可思議な光景。



(ひょっとして…)



憶測を巡らせた結果、俺はだいぶ後悔をする。

なずなは、チョコを買いにここへ来たのではない…恐らく。


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