俺のボディガードは陰陽師。~第二幕・幸福論~
「この並びの一番奥のドアです!」


警備員さんは、角を曲がったところで足を止める。

敬礼をして見送られた。


「ありがとーございますっ!」


美森は頭を下げて、その場を離れるが。

「何で着いてこないんだろう…」と、警備員さんに不信な目を向ける。


やはり…。



それは、あれだ。

この先…危険だからだ。



そう確信してしまった俺は、美森に引き返して帰ろうと声をかけようとした。

の、だが…。



「失礼しまーす」



美森!ドアを開けようとしている!



「お、おい…!」



慌てて駆け寄り、それを阻止しようとしたが。

時すでに遅し。

美森はガバッとドアを開けてしまった。




「…きゃっ!」



ドアを開けると、美森の悲鳴と共に、吹き荒れた強風がブワッと流れ込んでくる。

バシッ!と体全体に打ち付けるように。

痛っ…!



吹き飛びそうになるが、足で踏ん張って何とか倒れずに済んだが。

しかし、横の小さいのは足元が崩れるように倒れてしまう。

え…。



「み、美森?」



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