俺のボディガードは陰陽師。~第二幕・幸福論~
「妖怪も魔族も見てくれはあまり変わらない種族もあるんだけど…妖怪っつーのは、この人間の住む世界の次元の狭間で生きてるようなもんで、どちらかといえば、こっちの世界の住人」


すると、ドンッ!と爆発音が響く。

その魔族…の方からだ。


「…一方、魔族ってのは魔界という世界で生きている、完全あっちの世界の住人。悪魔、と言えばピンとくるかな…そして」



そして、取り巻くオーラが徐々に退いてきて。

その姿を現す。



「…この人間の世界には来てはいけない、者たち」



完全あっちの世界の住人…。



…と、いうその魔族の現した姿とは。

完全人間の形。

とも、言い難い。

一見、爬虫類、恐竜のコスチュームを着た人間。

しかし…所々、人間っぽくない。

右手は指5本ではなく、大きくて鋭利な刃だったり。

足の指はあるが、形が…どう見てもサイズが大きく、動物の足。

完全不形態な人間…!



すると、その魔族とやらは口を開き、語り出す。



《なぜ…》



声は、女性なのか?低めの声が響く。



《…なぜ、人間とは悋気(りんき)の炎を絶やさぬのか…》



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