俺のボディガードは陰陽師。~第二幕・幸福論~
吹っ飛ばされたコスプレ魔族は、よろよろと起き上がっている。

ダメージが大きいのか、苦痛表情を見せているが。

しかし、怒りの表情をも見せており、自分にダメージを与えた彼の姿ごとおもいっきり睨み付けていた。



《おのれ…人間があぁぁっ!》



怒りの雄叫びと共に、刃のような右手がどんどん大きく変化している。

それは大きく鋭い、湾曲した洋風の剣のようになっていた。

飛び道具…!



《…炎剣!》



すると、体の一部であるその剣は、炎を纏い出した。

立ち昇る炎の剣をかざしながら、今度は魔族がイケボ男に刃向かっていく。

飛び上がり、炎の剣を振り上げ彼に飛び掛かっていった。



「へぇ?…『光流(ソーマ)』!」



彼がそう叫ぶと、両拳に纏ったオーラが共鳴するかのように輝きを増して放つ。

そして、降り落ちてくる炎の剣を、交差させた両手首でそのままガードした。

素手で防御したにも関わらず、ガキィーン!と金属音が響く。



素手…?

素手で、刃物を受け止めた?!



どんな仕組み…!



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