俺のボディガードは陰陽師。~第二幕・幸福論~
「でも、カッコよかったよ、むー。一生懸命ヤロー共のために働いてるおまえ」
「なずぽ…」
「ガングロだけどな。天然ブリの照り焼き。日サロいらずでいーじゃん。むーは美白より黒肌が似合ってる。いひひ」
「あほ」
やんちゃに笑うなずなに、口を尖らせながらも「…ったく」と呟き、長いため息を吐いた。
「…まあ?」
そう言って、なずなの方を見る。
「…最近はホントなずぽも忙しいから、構ってくんねえし?」
「すまん」
「みっちょも、カレシできちゃってかまわれなくなってきとるしな。ぼっちだし?わっち」
「…むーてめえぇぇ!それをここで言うなぁぁっ!伶士殿の前で、私にカレシができたとか言うなぁぁっ!」
「おめえがカレシ出来ようが、伶士殿には何の関係もないぞ。おまえがなずぽを追いかけ回していた椎名とチョコレートディスコに行って、盛り上がってその日のうちに付き合ってヤッちまった話なんぞ、伶士殿には何の関係もない。みっちょが椎名を『かけるん♪』と呼んでることも何の関係もない」
「…洗いざらい全部バラすなこのブリテリがぁぁっ!死ねえぇっ!」
椎名先輩とみっちょが?
マジか。