俺のボディガードは陰陽師。~第二幕・幸福論~
「あ、あとね、これも!これもなの!温泉のお土産にもらったモノなんだけど…」
次にママが差し出したものとは…。
…ん?
「こ、これ何ですか…?」
「クマさん!クマさんの置物なのよー!…でも、クマさん首チョンパしちゃったから、クマさんだってわからないのー!」
なるほど。
これ、クマなのか。
四足歩行スタイルなので、動物の木彫りの人形なんだろうなと思うが。
その…首がない。
ギロチンにかけられたかのように、クマの首から上の部分がスパーンと切られてなくなっている。
首チョンパのクマ…何て酷い有り様。
「へぇ…?」
なずなは何か納得したような相づちを打つ。
その木彫り人形の切り口も、指で触れていた。
「…首チョンパになった首は?」
「そ、それが見つからないのよー」
「被害の順は、この王将とどっち先?」
「先に王将。次にクマさん。一昨日に王将で、昨日がクマさんよ」
「ふーん…」
「ねえねえねえ、まさかこれ、またミクちゃんのせいなのかしら?!ミクちゃんのお墓参り、もう一回行かないとダメなのかしら!ミクちゃん怒ってるのかしら!」