俺のボディガードは陰陽師。~第二幕・幸福論~
そして、次の行動とは。
「…地道な作業だけど、各テナントに聞き込みをしてく」
「聞き込み?!」
刑事か。
…とは、言ってもそれが調査の基本。
と、なずなと家で見た刑事ドラマでも言ってたな。
早速、オデットの隣のテナントへと聞き込み開始。
隣のテナントは、現代っぽいモダンな雰囲気のバーだった。
店内がモノトーンで、オシャレな。
「すみません、音宮陰陽事務所の鈴代と言います。ちょっと二、三お話を聞きたいのですが」
「…あぁ!陰陽師のお嬢?何でしょうか?」
マスターのお兄さんが、カウンターから出てくる。
二人はしばしの雑談を交わしていた。
陰陽師のお嬢って…え?知り合い?
「ここ三日、不思議な現象がこのビルで起こるという話で、聞き取り調査をしてるんですが…このお店では変わったことがないでしょうか?」
「あ、うーん…例えば?」
「普段起こらないあり得ないこととか、なんでもいいんですが」
「幽霊関係…でしょ?特にないと思いますが…」
「木の割れる物音とか、急に壊れたものはありますか?」
「いや、ないですね…」